大変いつもお世話になっております。進藤の京介でございます。
先日まで大学生だった人も、昨日から社会人として生きていくってことになっている人が多いかと思います。
今回はそんなフレッシュな方々へ、元底辺ITブラック企業のソルジャー(現在無職)の進藤京介からメッセージを送りたいと思います。メッセージというか知っておくべきことについてです。
とうとう社会人として働くことになり不安な人もいるでしょう。もちろんこれから結婚とかしていって幸せになってって考える人もいるでしょう。
普通の企業に入った人はそれでいいですが、底辺ITブラック企業に入ってしまった人は、入社早々転職活動をすることになるかもしれません。
入社早々の人にこんなことを書くのは嫌なんですけど、真実なんで書いておきます。
まず大事なのが法律だと思っています。法律っていうと難しいイメージがあるかもしれません。多分難しいものでしょう。俺も全然詳しくないですけど、いろいろと調べてはいます。
専門家じゃないので詳しいことは言えないのですが、労働者を守る法律として労働基準法がありますので、やっぱりちょっと知ってるだけでも強気でいられるんです。
なのでおかしいと思っても思わなくても、積極的に自分を守る為の武器を調べることは大事だと思います。
というわけで今回は底辺ITブラック企業評論家の、進藤京介が考える底辺ITブラック企業に入社したら知っておくべきポイントを挙げていきます。
大きく分けて4つあります
- 客先常駐という働き方
- SESという形態
- 法律関係
- 守るための証拠集め
でございます。
客先常駐という働き方
客先常駐というのを生業にしている会社についてですが、大きく考えると2つのパターンの会社があります。
- 実際に作業を行う労働者を持っている企業。
- 仕事を紹介する企業(実際に作業する労働者もいます)
わかりやすくラーメンで例えましょう!
お店では味噌を作る味噌職人はいるのですが、麺を作ることができる麺職人がいませんでした。
というわけで400円で別の会社の麺職人に麺を作ってもらうことにしました。
400円を受け取った人は200円で更に別の会社の麺職人に麺を作ってもらいました。
とまぁこんな感じでIT業界では仕事を下へ流すことが多いので多重下請構造なんて呼ばれたりしていますが、これは技術力の提供といいましょうか、専門家にお願いする
という意味では別に悪いことではないんです。でも、400円を受け取った企業は何もせずに200円の利益を上げることができるってのは許せないですよね
まぁこんなの仕組み自体はIT業界に関わらず色んな所にあることでしょうが
何もせずに金だけもらってる企業を排除しよう!ってのは難しいんですけど、大事なのは仕事を別の会社から任された時は、別の会社の連中から業務指示とか受ける必要がないということ!知っておいてください
つまり自分の会社以外の人間から指揮命令を受けることは無いということです。
味噌作るやつは、麺を作る奴にあれこれ指示を出しちゃいけないんです。
麺を作る人は、味噌を作る人と指揮命令していいですよって契約をしていないから、あくまで麺を作ってくれっていうことでしかお金を貰っていないんです
業務指示を出す権利がないのに出していると偽装請負になります。
請負というのは本来指示を出してはいけないのに請負契約を結んでいる=派遣契約を請負契約に偽装している。
からこんな呼び方がされてますね。
とまあ変な感じになってしまったんですけど…自分の置かれている状況を把握するというのは重要だと思います。あっ偽装請負の被害に遭ってるな!としっかり認識しましょう。一番やってはいけないのは何も知らずに働くことです。
客先常駐の大きな問題は偽装請負と多重派遣だと思います。
これらは立派な違法行為なのですが、ズブズブに蔓延しております。
自分の置かれている状況は何だろうか?と、しっかり把握することは大切です。
あと、下請会社のことを協力会社とも呼ぶことがありますがこれは同じです。
SESという形態
おそらく多くの人がSES契約という働き方で働くことになると思います。
SES契約は請負契約とは違います。
正式には準委任契約と言いまして、主に便利屋として働くことになります。。。
請負契約というのは麺を作って不具合があったら作り直すという責任があるのですが、SES契約では不具合あっても責任まではないのです。(SES契約でも完成までの責任があるケースが契約によってあります)
とりあえず、請負とSESでは責任範囲が違うわけです。
責任範囲が違うのでSESは命令を受けるもの!と考えるかもしれませんが、SES契約でも指揮命令を出すことは違法です。
請負→客が指揮命令→違法
SES→客が指揮命令→違法
になりますので、もしも被害に遭われた場合は証拠を揃えてなんとかするか、さっさと転職するか、昇給アップの材料にするかですかね・・・俺は結局何もできませんでした・・・( ^ω^)・・・
客先常駐する前に、しっかりとその辺の契約形態は確認しておくと良いです。
ちなみに客先で指揮命令受けて、そのことを会社に抗議したとして「契約形態は準委任なんだから準委任なんだよ!」と言われるかもしれませんが、実態で判断されるので指揮命令を受けているという証拠があれば、それは偽装請負になるわけです。
法律関係
この後の内容と少し被るんですけど、労働者を守る法律に関してはしっかり認識しておくべきだと思います。
例えば残業代が出ないとか
有給が付与されないとか消化できないとか
退職妨害をされたとか3カ月前までに申し出ろと言われたとか
資格を無理矢理自費で受験させられたとか
36協定の代表者は誰なんだとか
理不尽な減給処分を受けたとか
パワハラを受けたとか
条件が違ったとか
会社って色んなやり方で労働者をいいように使てきます
酷い話だけど違法ではない。ってやり方で労働者を追い込む会社もあります。
まぁそういった会社は大体ブラックです。とっとと辞める準備をするのが正解だと思います。
自分の身は自分で守るしかないんですね
守るための証拠集め
まず雇用契約書はしっかり保存しましょう
それから労働条件通知書なり、就業規則はしっかり確認保存しましょう。
ちなみに就業規則を見せてくれないなどの行為は違法です。
周知義務があるので労働者に周知しない行為は違法です
これらの書類には重要な事(労働者にすっごく不利な事や、場合によっては違法な事)が書かれていたりするので、しっかり確認するべきです。
また客先常駐では事前面接というのがあります
これは常駐する前に常駐先のプロパー社員(元請け企業の正社員)とお仕事に関することの面接です。
事前面談とかいう名前をつけられることもありますけど就活の時の面接と何も変わりません。
採用か不採用かを決めるんです。
事前面接は必ず録音なりして証拠保存しておきましょう。
というのも事前面接は違法だからです。
派遣の場合も事前面接があるようですが、派遣社員の場合でも事前面接は違法です。
採用不採用というのを常駐先企業に決める権限はありません。
でも正直な話、事前面接は必ず行われます。必ずってか90%くらい
実は一度だけ適正な現場に入ったことがあるので、経験上必ずではなかった。
あくまで守るために証拠をとっておいてください。
例えばとんでもない案件だったり、炎上案件だったりに長期間常駐なんてこともあるかもしれません。
そういった時に営業に相談したところでほぼ意味がないんです。
底辺ITブラック企業の営業は、とりあえずエンジニアを客先にぶち込んでおけばOKという考え方と、仲介会社との関係を崩さないようにすることだけを考えていますので、エンジニアの要望については無視してきます。
そういう時の交渉材料というと変かもしれませんが、もしかしたら使えるかもしれないので、事前面接も証拠として録音なりしておきましょう。
会社が守ってくれるというのは嘘で、会社といつでも戦える状態にしておくのがベストだと思います。
底辺ITブラック企業といっても正直な話、入った現場次第というのがあります。
もちろん給料面で満足できないとか将来不安というのはあるんですけど、スキルアップという点で見ると、入った常駐先次第です。
まぁ底辺であればゴミ案件が多いので、やはり底辺ITブラック企業は抜け出すべきなのですが、じゃあすぐ辞めろって言っても辞められる人はほとんどいないはずです。
なので役に立たないような案件を紹介されたら徹底的に断りましょう。
もし強制的に行かされるならば、事前面接で不採用されるようにしましょう。
僕は山下清!って言って、カバンからおにぎりを取り出して食べましょう。
転職先見つけるなり、お金がたまって安定したら辞めるって選択肢が良いと思います(じゃないと俺みたいになるw)
まぁでもどうしても辞めたいなら辞めるのが正解です。
コメント
いい提言と思います。
入社云年目は修行期間だと、疑問を疑問とすら思わない。
(最近は情報過多でそういう人種も減ってきているのかもですが)
多少の不利益は仕方無いと思いがちな新卒君には本当に。有益な。
残業代出しません!!!
外勤になったら出します!!! 月270H稼動しました!!! → やっと出たのが5万円
でも不思議と悦んでしまっていた自分。
本当に「どこに属するか」この一点でしかない気がします。
※このTextAreaの表示がメイリオっぽく変わった気がするのは気のせい?
コメントありがとうございます
そう言っていただけると嬉しいです!
270稼働で残業代5万円って相当やばいですね・・・
自分も残業代が1万円出て悦んでいた頃がありました・・・
コメント欄などとくに設定はいじってないので、変更はないはずです!
それと新卒君に言いたいのは辞めた後の段取りというか。
次に移る時に損しない為の方法論というか。
失業保険とか傷病手当金とかあんなの知っておいて欲しい気がしますね。
場合によっては民間の就労不能保険に早々に入っておくとか。
そういう知識ホント大事と思います。
その機会が来ないと気付けないんですよね。
お金を守るってこと。
コメントありがとうございます
確かに辞めた後のことって実際に辞めてみないと見えてこないところとかありますよね
辞めたらお金が入ってこないだけでなくて、マジで取られますからね…
そのあたりの知識は本当に重要だと思います
自分が置かれている状況や感じているモヤモヤがそのまま書いてあって
少しスッとしました
客先では評価を行う上司も居らず、プロパーたちが昇格していくのを横目に、自分はどこの人間で誰が自分を評価してくれるんだろうかと思う日々です
コメントありがとうございます
客先常駐をしていると、同じように仕事をしているのに自分だけが不当な扱いを受けていることを、認識させられますよね
本来あるべき評価が行うことができない常駐形式は廃止するべきだと思います!
元5次請けPGです。
現場に配属になるとき、現場の最寄り駅で自社営業と待ち合わせ、その後同じ場所で待ち合わせてた4次の営業に引き渡され。
そこから4次営業と近くのドトールに入り3次の営業に引き渡され。そこで軽く打ち合わせした後現場のビルの前で2次の営業にバトンタッチ、その2次営業と一緒にビルに入って元請のプロジェクトリーダーと面談、っていう流れでした。
営業のことはよくわかりませんが、なんかこのリレー楽しそうって思ってしまいました(笑)まあ、自分はあくまでバトンでしたが。
コメントありがとうございます
まさに似たような経験をしたことがあります笑
知らない会社の人間に何度も引き渡されるあの感覚を楽しそうと思えるとは!笑
でもおっしゃる通りのことが、平然と行われていますよね。やはり異常な環境だと思います
進藤さんこんにちは。
記事を読んでいて思ったことが、「自分は新しいラーメンを企画する仕事がしたい」でした。味噌名人になりたいのか、麺職人になりたいのか、はたまた店長になりたいのか、技術者としては、将来のビジョンをもって邁進していきたいですね。
コメントありがとうございます
「自分は新しいラーメンを企画する仕事がしたい」 そういったクリエイティビティは非常に重要だと思います!!
将来のビジョンを持って生きていく人は絶対に強いですよね